★リロケーション図とは
たとえば1980年8月8日 日本時間 午前9:00に新宿区で生まれた「Aさん」がいるとして。
その人の持って生まれた才能、資質、使命なんかを星で占うために、
生まれた日時と場所を基軸に、その人だけが持つ星並びを示す出生図(ネイタルチャート/ Natal chart)を作ります。
ですが、その人がお仕事や引越しでイギリスのロンドンに長期滞在が決まった場合に、引越し先の土地で、違った角度から星の影響を受けることになります。
言葉、文化、関わる人々、環境、全てが異なる地に行くと、今まで知らない自分を発見できたり、これまでなかった試練があったり、という変化があります。
日本ではこんな資質が生かされた、日本ではこんな役回りや使命があった、ではロンドンではどうなる?といったことを見るときに、転居した場所で出来る自分だけの星並びを確認します。
この時に作るのがリロケーション図(Relocation chart)。
★リロケーション図の考え方
リロケーション図は、出生図の時間と場所を、移動先で拠点となる場所に合わせて作ります。上記の「Aさん」がロンドンに転居する場合、
1980年8月8日 イギリス時間 深夜0:00分 場所をロンドン、として作成したのが
「Aさん」のリロケーション図。
“地球上で生まれた時間”が変わらないこと、が大事。
最近でている新しい占星術のソフトでは、リロケーション用のボタンが付いていてポチっと押すだけで完成するものが多く、場所指定以外にあれこれ考える必要がありません。
(参考:iPhoneでつかえる占星術ソフト、iPhemeris。英語版と日本語版。有料オプションがいっぱいだけど見たいときにiPhoneで見れるので重宝してます。)
とっても便利ですが、背景に何があるのか忘れちゃうと、アナログに対応できなくなるので頭の整理。
★Stargazerでリロケーション図を作成
今回の本題。PCで使用しているStargazerでリロケーション図を作成するときに混乱してしまったので作成方法をメモ。
Stargazerでは、最初にプログラムメニューの[基本設定]で指定する[地方時刻設定]を基軸に全てのチャートが作成されます。
多くの人が、[地方時刻設定]が+9:00 JST(日本時間)となっているはず。
この時刻設定が、保存している全てのチャートに反映されてしまうので、確認するのみで変更はしなくてOK。
すでに登録済みの「Aさん」のリロケーション図を作る場合、出生地をロンドンに変更するだけで完了。
え、時間は? となりますが、午前 9時のままで問題なし。
この画面で時間もいじれてしまうので、つい時間も変更せねば、と思ってしまうのですが、時間はさわらなくて大丈夫。
おおもとの基本設定(プログラムメニュー/基本設定/地方時刻設定)で、+9:00 JSTが入っていれば
すべての時刻は日本時間でのみ入力・表示させる、ということなので
日本時間 午前9時は、つまりイギリスでは深夜0時、と、Stargazer側で認識完了しており、変更の必要がない、ということです。
「+9:00 JST」と「0:00 GMT」は全く同じ瞬間の話。
すべて日本時間で見えるように基本設定されている、ということなのです。
★海外で生まれた人は??
上記までは、Stargazerで作る日本で生まれた人のリロケーション図でした。
では海外生まれの人のネイタルやリロケーション図は?? と、混乱する人もいるはず。
たとえば、ロンドンで生まれたチャップリンの出生日時は、
イギリス時間だと1889年4月16日 20:00。
ですが、彼の出生図をお手元のStargazer、基本設定が+9:00 JST(日本時間)となっているもので作成すると、逆にこれを日本時間に合わせて入力する必要があります。
1889年4月16日 イギリス時間 20:00
= (イコール)
1889年4月17日 日本時間 05:00
おそらくサンプルでStargazerのソフトに入っているチャップリンの出生図をみても
1889/4/17 05:00 となっているはずです。これは、日本時間での日時なのです。
★まとめ
占星術ソフト、Stargazerでリロケーション図を作る方法を自分の忘備録のために記事にしました。単純なことですが文字で書き起こすとややこしい。。
つまるところ、プログラムメニューの[基本設定]にある[地方時刻設定]が基軸に全てのチャート図が計算される、ということがポイント。
日本時間(+9:00 JST)に設定している場合、
1、日本生まれの方のリロケーション図では出生地のみを変更すればOK。
2、海外で生まれた人の出生図は、出生時間を日本時刻に直して作成する。
3、海外で生まれた人のリロケーション図を作る場合は、2で作った出生図で、出生場所のみを移動先に合わせるだけでOK。
ついでに、海外にいったときに経過図(トランジットチャート)をStargazerで見る場合、
日本時間(+9:00 JST)に設定している場合は、経過地点のみ現地の場所に合わせ、日本時間で見る必要があります。
あぁ。ややこしい。
ひとことでまとめると。
基本設定で+9:00 JSTとなっていれば、
Stargazerで入力・表示できる時刻は全て日本時間! ということでした。